ゲーム回線でいう「ルーターの負荷」とは、オンラインゲームの通信を処理するために、ルーターのCPU・メモリ・通信機能などへかかる負担のことです。ゲームの通信量そのものは動画視聴ほど大きくない場合が多い一方、同時接続する端末が多い、通信が混雑する、ルーターの性能が不足するといった条件で負荷が高まります。
負荷が高くなると、ゲーム中の遅延や切断、通信速度の低下、ルーターの再起動などが起きることがあります。ただし、ラグの原因が常にルーターとは限らず、ゲームサーバー、プロバイダー、Wi-Fi環境、端末側の問題も確認が必要です。
ゲームでルーターに負荷がかかる主な原因
複数の端末を同時に接続している
ゲーム機やパソコンだけでなく、スマートフォン、テレビ、タブレット、スマート家電などもルーターに接続します。接続台数が増えるほど、ルーターは各端末の通信を振り分ける処理を多く行います。
特に、家族が同時に動画を視聴したり、ファイルをダウンロードしたりしていると、ゲームの通信に使える帯域が減ります。この場合は、ゲーム自体のデータ量よりも、ほかの端末が使う通信量の影響が大きくなります。
ゲームのアップデートやダウンロードを実行している
オンライン対戦中のゲーム通信は比較的小さいことがありますが、ゲーム本体や追加データのダウンロードでは、大量の通信が発生します。アップデート中にほかの端末でも通信を行うと、ルーターだけでなく回線全体が混雑しやすくなります。
対戦中に急に遅延が増えた場合は、ゲーム機やパソコンでアップデート、録画データの同期、クラウドへのバックアップなどが動いていないか確認してください。
Wi-Fiで多くの端末を使っている
Wi-Fiでは、同じ周波数帯を複数の端末で共有します。ルーターの処理能力だけでなく、周囲の電波との干渉、ルーターとの距離、壁や床による電波の弱まりも通信の安定性に影響します。
ゲーム機をWi-Fiで接続している場合、ルーターの負荷が高いように見えても、実際には電波状態や無線通信の混雑が原因であることがあります。
NATや同時通信の処理が多い
NATとは、家庭内の複数の端末が1つのインターネット回線を共有するための仕組みです。ルーターは端末ごとの通信を管理し、外部との通信を振り分けます。
多数の通信を同時に処理する場面では、ルーターの性能によって処理の余裕が変わります。オンラインゲーム、動画視聴、ダウンロード、ライブ配信などを同時に行う家庭では、通信の管理処理が増えやすくなります。
ルーターの負荷が高いときに起きる症状
次の症状がある場合は、ルーターの負荷や通信環境を確認する価値があります。
- ゲーム中だけ急に遅延が大きくなる
- 接続が頻繁に切れる
- 複数の端末で同時に通信が遅くなる
- ルーターの管理画面が開きにくい
- ルーターが再起動したり、動作が不安定になったりする
- 長時間使うと通信が不安定になる
ただし、ゲーム内の表示が「高遅延」になっただけで、ルーターの負荷が原因と断定することはできません。ゲームサーバーまでの距離や混雑、プロバイダー側の障害、ゲーム機の無線状態なども同じような症状を起こします。
ゲームの通信量とルーターの負荷は別に考える
ゲームの通信量が少ないからといって、ルーターへの負荷が必ず小さいとは限りません。ルーターの負荷には、通信量だけでなく、通信の数、同時接続台数、ルーターの処理性能、無線機能の使用状況なども関係するためです。
| 要素 | 負荷への影響 |
|---|---|
| オンライン対戦 | 通信量は大きくないことがあるが、安定した遅延が求められる |
| ゲームのダウンロード | 大量の通信により、回線やルーターが混雑しやすい |
| 動画視聴 | 継続的に大きな通信を使い、ゲームの通信を圧迫しやすい |
| 同時接続する端末の増加 | ルーターが管理・処理する通信が増える |
| Wi-Fi接続 | 電波干渉や距離の影響を受け、遅延や不安定さにつながる |
つまり、ゲームのラグを減らすには、最大通信速度だけでなく、通信の安定性と混雑の少なさも重要です。
ルーターの負荷が原因か確認する方法
原因を切り分けるには、ほかの通信を止めた状態や、有線接続に変えた状態でゲームを試します。次の順番で確認すると、ルーター・Wi-Fi・回線のどこに問題があるか判断しやすくなります。
- ゲームのアップデート、動画視聴、ダウンロードを一時停止します。
- ゲーム機やパソコン以外の端末による大きな通信を止めます。
- ルーターとゲーム機を再起動し、同じ時間帯に再度プレイします。
- 可能であれば、ゲーム機やパソコンをLANケーブルでルーターに接続します。
- 有線接続で改善する場合は、ルーターの処理性能よりもWi-Fi環境に原因がある可能性を確認します。
- 複数の端末で同時に遅くなる場合は、ルーターの負荷だけでなく、回線やプロバイダーの混雑も確認します。
有線接続でも、ほかの通信を止めても改善しない場合は、ルーターだけが原因とは限りません。ゲーム側の障害やサーバーとの距離、回線事業者・プロバイダー側の混雑なども調べる必要があります。
ゲーム中のルーター負荷を抑える方法
ゲーム機を有線接続する
可能であれば、ゲーム機やパソコンをLANケーブルでルーターに接続します。有線接続は、Wi-Fiの電波干渉や距離による影響を受けにくく、通信の原因を切り分けやすい方法です。
ただし、有線にしてもインターネット回線やゲームサーバー側の混雑が解消するわけではありません。有線接続は、主に家庭内の無線通信が原因の場合に効果を確認しやすい方法です。
ゲーム中の大容量通信を避ける
ゲームの対戦中は、ゲームのダウンロード、動画の高画質再生、大容量ファイルの送受信を同時に行わないようにします。自動アップデートやクラウド同期が動いている場合は、設定で実行時間を変更できないか確認してください。
ルーターを適切な場所に置く
Wi-Fiを使う場合は、ルーターを床や棚の奥に置かず、できるだけ家の中の開けた場所に設置します。電子レンジなど電波に影響する機器の近くや、金属製の収納の中は避けたほうがよい場合があります。
ルーターの再起動とファームウェア更新を行う
一時的な動作不良が疑われる場合は、ルーターを再起動します。また、ルーターの管理画面やメーカーの案内で、ファームウェアと呼ばれる内部ソフトウェアの更新が提供されていないか確認します。
更新方法や再起動の手順は機種によって異なります。実行前に、管理画面の表示やメーカーの取扱説明書を確認してください。
必要に応じてルーターを見直す
接続端末が多い家庭で、再起動や通信の整理をしても不安定な場合は、現在のルーターが利用環境に合っていない可能性があります。選ぶときは、最大速度の数字だけでなく、同時接続への対応、利用するWi-Fi規格、IPv6への対応、必要な機能を確認します。
ただし、高性能なルーターへ交換しても、回線自体の混雑やゲームサーバー側の問題は解決できません。交換前に、有線接続と通信停止による切り分けを行うことが大切です。
ゲーム回線でルーターの負荷を考えるときの結論
ゲーム回線におけるルーターの負荷は、ゲームの通信量だけでなく、同時接続台数、大容量通信、Wi-Fiの混雑、ルーターの処理性能によって変わります。
まずはゲーム中のダウンロードや動画視聴を止め、有線接続で症状が改善するか確認してください。改善すれば家庭内の通信やWi-Fiが原因である可能性があり、改善しなければゲームサーバーや回線側を含めて原因を切り分けます。







