IPv4 over IPv6環境でも、オンラインゲームは多くの場合プレイできます。ただし、通信方式によってはIPv4のグローバルIPアドレスを共有するため、NATタイプが「モデレート」「タイプ3」などになり、対戦相手との接続やボイスチャット、ゲームのホスト機能に影響することがあります。
ゲームが対応しているかは、「IPv4 over IPv6だから一律に利用できない」と考えるのではなく、利用中の方式と、ゲーム機・ゲーム側に表示されるNATタイプで判断します。
IPv4 over IPv6でもゲームをプレイできる理由
IPv4 over IPv6は、IPv4通信をIPv6回線の中で利用する仕組みです。ゲーム機やパソコンから見るとIPv4通信を使うため、ゲーム側がIPv4に対応していれば、通常のオンライン対戦やゲームサーバーへの接続を行えます。
そのため、次のような一般的な遊び方は、IPv4 over IPv6環境でも利用できる可能性が高いものです。
- ゲームサーバーに接続して対戦する
- ゲームをダウンロード・アップデートする
- フレンドのゲームに参加する
- ゲーム内のボイスチャットを利用する
ただし、実際の接続可否は、ゲームの通信方式、ルーターのNAT設定、IPv4 over IPv6の方式によって変わります。
ゲームに影響しやすいIPv4 over IPv6の方式
IPv4 over IPv6には複数の方式があり、IPv4アドレスを自分専用で使えるか、他の利用者と共有するかによって、ポート開放のしやすさが変わります。
| 方式の例 | ゲームへの主な影響 |
|---|---|
| DS-Lite | IPv4アドレスを共有する構成では、外部から自宅へ接続するためのポート開放が難しい場合があります。 |
| MAP-E | 利用者ごとに使えるポート範囲が割り当てられる構成では、すべてのポートを自由に開放できない場合があります。 |
| IPv4 PPPoEなどの従来方式 | IPv4のグローバルIPアドレスを利用できる契約では、IPv4 over IPv6よりポート開放を設定しやすい場合があります。 |
| IPv6対応ゲーム・サービス | ゲームやサービスがIPv6通信に対応していれば、IPv4アドレス共有の影響を受けにくい可能性があります。 |
方式名だけでゲームの可否を断定することはできません。同じ方式でも、接続事業者の設定や利用しているルーターによって、使える機能やポートの扱いが異なるためです。
IPv4 over IPv6で起こりやすいゲームの問題
ゲームサーバーへの接続はできても、プレイヤー同士が直接通信する機能では問題が起きることがあります。特に、IPv4のグローバルIPアドレスを複数の利用者で共有する構成が関係します。
NATタイプが厳しくなる
ゲーム機では、インターネット接続の状態がNATタイプとして表示されることがあります。NATタイプが厳しい場合、対戦相手とのマッチングに時間がかかったり、特定のプレイヤーと接続できなかったりすることがあります。
表示名や判定方法はゲーム機・ゲームによって異なりますが、一般には次のように考えられます。
- オープンに近い状態:他のプレイヤーと接続しやすい
- 中程度の状態:多くのゲームは遊べるが、一部の相手と接続しにくいことがある
- 厳しい状態:マッチング、ボイスチャット、フレンド参加などに制限が出やすい
NATタイプだけで通信品質のすべてが決まるわけではありませんが、対戦相手との接続可否を確認する手がかりになります。
自分がゲームのホストになれない
プレイヤー同士が直接接続するタイプのゲームでは、外部から自宅のゲーム機へ接続できる必要があります。IPv4アドレスを共有している場合、自宅のルーターでポート開放を設定しても、通信事業者側の設備で止まることがあります。
この場合でも、ゲームサーバーを経由する方式なら通常どおり遊べることがあります。一方で、個人が部屋を作る形式の対戦、フレンド間の直接接続、専用サーバーの公開などでは影響が出やすくなります。
ボイスチャットやフレンド参加が不安定になる
ゲーム本体は動作していても、ボイスチャットだけ使えない、フレンドの部屋に参加できない、特定の相手とだけ接続できないといった症状が出ることがあります。これは、ゲーム本体への接続と、プレイヤー同士の通信で必要な接続方法が異なるためです。
ゲームがプレイできるか確認する方法
実際に判断するときは、IPv4 over IPv6の名称だけでなく、接続方式とゲーム機の通信結果を順番に確認します。
- 契約中の接続方式を確認する。プロバイダーの契約情報やルーターの接続状態で、DS-Lite、MAP-E、IPv4 over IPv6などの表示を確認します。
- ゲーム機またはゲームの接続テストを実行する。NATタイプ、オンラインサービスへの接続結果、通信エラーの内容を確認します。
- 実際に遊ぶゲームでテストする。オンライン対戦、フレンド参加、ボイスチャットなど、利用したい機能を個別に試します。
- 特定の相手とだけ接続できないか確認する。すべてのゲームで失敗するのか、特定のゲームや相手だけで起きるのかを切り分けます。
- 必要な場合だけポート開放を検討する。ゲームとルーターの説明で指定されたポートを確認し、IPv4アドレスを共有する方式では設定できない場合があることを確認します。
ゲーム機の接続テストが成功し、NATタイプも極端に厳しくなければ、まずはそのまま利用できます。接続テストに失敗する場合は、ゲームのサーバー障害やルーター設定など、IPv4 over IPv6以外の原因も確認が必要です。
プレイできないときの対処法
一部の機能だけ使えない場合は、次の順番で確認すると原因を分けやすくなります。
- ゲーム機とルーターを再起動する
- ゲーム機がルーターへ無線または有線で正しく接続されているか確認する
- ゲーム機のNATタイプとエラーコードを確認する
- ゲームの公式サポートで必要な通信ポートや対応通信方式を確認する
- ルーターの二重ルーター状態になっていないか確認する
- プロバイダーに、IPv4のグローバルIPアドレスを共有している契約か確認する
ポート開放を行う場合でも、ゲーム機に固定したローカルIPアドレスを割り当てるなど、ルーター側の設定が必要です。ただし、IPv4アドレスを通信事業者側で共有する方式では、自宅のルーターだけ設定しても外部からの接続を受けられないことがあります。
ゲーム目的ならIPv4 over IPv6を避けるべき?
ゲームをプレイするだけなら、IPv4 over IPv6を一律に避ける必要はありません。ゲームサーバーへの接続や通常のオンライン対戦は、問題なく利用できるケースが多いためです。
一方で、次の条件に当てはまる場合は、契約方式やグローバルIPアドレスの提供条件を重視してください。
- 自分でゲームの部屋やサーバーを公開したい
- プレイヤー同士の直接接続が必要なゲームを利用する
- 特定のフレンドと接続できない問題を避けたい
- NATタイプをより開放的な状態にしたい
- 自宅の機器へ外部からIPv4で接続したい
この場合は、プロバイダーに「IPv4のグローバルIPアドレスを専用で利用できるか」「ポート開放に対応しているか」「IPv4 PPPoEなど別の接続方式を利用できるか」を確認すると判断しやすくなります。対応状況や追加料金の有無はサービスごとに異なるため、契約先の案内を確認してください。
IPv4 over IPv6でゲームをプレイできるかの結論
IPv4 over IPv6環境でも、オンラインゲームは多くの場合プレイできます。注意が必要なのは、IPv4アドレスの共有によってNATタイプが厳しくなり、フレンド参加、ボイスチャット、プレイヤー間の直接接続、ホスト機能などに影響する可能性がある点です。
まずは利用中の方式、ゲーム機のNATタイプ、実際に使いたいゲームの接続結果を確認してください。通常の対戦だけなら問題がなく、ホスト機能やポート開放が必要な場合は、プロバイダーのグローバルIPv4アドレス提供条件を確認するのが適切です。







