10G光LANケーブルの選び方は、まず「光ファイバーケーブル」なのか「10GBASE-T用のメタルLANケーブル」なのかを分けて考えることが重要です。光ファイバーには、一般的なCat6A・Cat7のようなカテゴリではなく、主にマルチモードのOM3・OM4や、シングルモードのOS2という種類があります。一方、10GBASE-Tで電気信号を送る場合は、Cat6Aを選ぶのが基本です。
10G光LANケーブルのカテゴリは、光ファイバーの種類で選ぶ
光ファイバーを使う10Gbps通信では、接続する光トランシーバーや通信方式に合わせて、OM3・OM4・OS2などを選びます。ケーブルだけを10G対応にしても、機器側の規格が合わなければ通信できません。
| 用途・通信方式 | 適する光ファイバー | 選ぶときの目安 |
|---|---|---|
| 10GBASE-SR | マルチモード OM3またはOM4 | 建物内やサーバールームなど、比較的短い距離 |
| 10GBASE-LR | シングルモード OS2 | 長距離の接続 |
| 通信方式が不明 | 機器の仕様確認が必要 | ケーブルだけで判断しない |
OM3やOM4はマルチモード光ファイバー、OS2はシングルモード光ファイバーの規格です。10GBASE-SRと10GBASE-LRでは、対応する光ファイバーや到達距離が異なるため、通信機器の仕様表にある「SR」「LR」などの表記を先に確認します。
短距離の10Gbps接続ならOM3またはOM4
サーバーとスイッチを同じラック内や同じ建物内で接続する場合は、10GBASE-SRとOM3またはOM4の組み合わせが候補になります。一般的には、必要な距離を満たすOM3を選べば足りるケースがあり、余裕を持たせたい場合はOM4を検討します。
- OM3:10GBASE-SRなどの短距離接続に使われるマルチモード光ファイバー
- OM4:OM3より広い帯域に対応し、同じ通信方式で距離の余裕を持たせやすい光ファイバー
ただし、実際の最大距離は光トランシーバー、接続するコネクターの数、途中のパッチパネルなどで変わります。ケーブルの種類だけで距離を断定せず、使用する光トランシーバーの仕様に記載された対応距離を確認してください。
長距離の10Gbps接続ならOS2を確認する
建物間などの長距離接続では、10GBASE-LRとシングルモードのOS2を組み合わせることがあります。OS2は、マルチモードのOM3・OM4とは用途が異なるため、10GBASE-SR用の機器にそのまま置き換えることはできません。
OS2を選ぶ場合は、光トランシーバーが10GBASE-LRなどのシングルモード対応であるかを確認します。送信波長、対応距離、コネクターの種類も機器側の仕様に合わせる必要があります。
Cat6A・Cat7・Cat8は光ケーブルのカテゴリではない
Cat6A・Cat7・Cat8は、銅線を使うツイストペアLANケーブルのカテゴリです。光ファイバーのOM3・OM4・OS2とは分類方法が違うため、「10GだからCat7」「光だからCat8」という選び方はできません。
| ケーブルの種類 | 主な表記 | 10Gbpsで確認する内容 |
|---|---|---|
| 銅線LANケーブル | Cat6、Cat6A、Cat7、Cat8 | 10GBASE-T対応、配線距離、コネクター |
| マルチモード光ファイバー | OM3、OM4など | 10GBASE-SRなどの通信方式、対応距離 |
| シングルモード光ファイバー | OS2など | 10GBASE-LRなどの通信方式、対応距離 |
光ではなく銅線の10G LANならCat6Aが基本
光ファイバーではなく、RJ45コネクターで接続する10GBASE-T用のLANケーブルを探しているなら、基本的にはCat6Aを選びます。Cat6Aは10GBASE-T向けの配線で広く使われるカテゴリです。
Cat6でも条件によって10Gbps通信が可能な場合がありますが、配線環境や長さ、周囲のケーブルから受ける干渉などの影響を受けます。新しく配線する場合は、対応条件を細かく確認しなくても選びやすいCat6Aが有力です。
Cat7やCat8はカテゴリの数字が大きいものの、接続する機器が10GBASE-Tまでしか対応していなければ、速度が自動的に向上するわけではありません。必要な通信速度、配線距離、コネクターの仕様を基準に選びます。
10G光LANケーブルを選ぶ手順
ケーブルを購入する前に、次の順番で機器と距離を確認すると、種類の取り違えを防げます。
- 使用する通信方式を確認する:機器や光トランシーバーの仕様で、10GBASE-SR、10GBASE-LR、10GBASE-Tなどの表記を確認します。
- 光ファイバーの種類を合わせる:SRならOM3・OM4、LRならOS2が候補です。機器の仕様に指定がある場合は、その指定を優先します。
- 必要な長さを測る:機器間の実際の経路を測り、ラック内の取り回しや予備の長さも考慮します。
- コネクターを確認する:LC、SCなどの形状に加え、片端・両端のコネクター構成や、2心・1心の違いを確認します。
- 通信機器との組み合わせを確認する:両端の光トランシーバーやスイッチが、同じ通信方式、波長、光ファイバーに対応しているか確認します。
- 購入後にリンク速度を確認する:接続後、機器の管理画面やリンクランプで10Gbpsとして認識されているかを確認します。
購入時に確認したいコネクターと仕様
光LANケーブルは、光ファイバーの種類が合っていてもコネクターが合わないと接続できません。特に、LCデュプレックス、SC、MPOなど、コネクターの形状と心数を確認してください。
- 光トランシーバー側のコネクター形状
- OM3・OM4・OS2の種類
- ケーブルの心数と通信方式
- 必要なケーブル長
- 両端の極性(送信と受信の対応)
- 配線場所に適した外被や曲げ条件
2本の光ファイバーを使う方式では、送信側と受信側の対応が逆になるように接続する必要があります。リンクアップしない場合は、通信方式や種類だけでなく、コネクターの極性、光トランシーバーの組み合わせ、差し込み状態も確認します。
迷ったときの選び方
- RJ45ポートに接続する10Gbps LANケーブル:Cat6Aを基本に選ぶ
- 10GBASE-SRの光トランシーバーを使う:OM3またはOM4を選ぶ
- 10GBASE-LRの光トランシーバーを使う:OS2を選ぶ
- 通信方式や光トランシーバーが不明:先に機器の仕様を確認し、ケーブルを購入しない
結論として、10G光LANケーブルは「Catの数字」ではなく、通信方式、光ファイバーの種類、対応距離、コネクターをそろえて選びます。光ファイバーならSRとOM3・OM4、LRとOS2の組み合わせを確認し、RJ45接続なら10GBASE-T対応のCat6Aを基準にすると判断しやすくなります。







