ゲーム配信に必要な回線の上り速度はどのくらい?

ゲーム配信に必要な回線の上り速度はどのくらい?

ゲーム配信に必要な回線の上り速度は、配信設定のビットレートに加えて、少なくとも2~3Mbps程度の余裕が必要です。目安として、720p配信なら上り実測5Mbps以上、1080p配信なら10Mbps以上あると配信しやすくなります。

ただし、上り速度が速いだけで十分とは限りません。配信中はゲームの通信や音声通話にも回線を使うため、速度の安定性、遅延、パケットロスも確認しましょう。

ゲーム配信に必要な上り速度の目安

配信画質ごとの目安は次のとおりです。ここで示す回線速度は、通信速度測定で一時的に出る最大値ではなく、配信中に安定して確保したい上り速度です。

配信設定の目安 配信ビットレートの目安 必要な上り速度の目安
720p・30fps 約3~4Mbps 5Mbps以上
720p・60fps 約4~6Mbps 7~10Mbps以上
1080p・30fps 約4.5~6Mbps 8~10Mbps以上
1080p・60fps 約6~9Mbps 10~15Mbps以上

ビットレートとは、1秒間に送る映像や音声のデータ量です。たとえば、配信ビットレートを6Mbpsに設定しても、上り速度が常に6Mbpsしかない回線では、ゲームの通信や音声通話に使う余裕がありません。

配信サービスやエンコーダーの設定によって適切なビットレートは変わるため、表の数値は一般的な設定をもとにした目安です。

迷ったら上り10Mbps以上を基準にする

配信する画質が決まっていない場合は、上り実測10Mbps以上を一つの基準にすると判断しやすくなります。720p配信なら余裕を持って使いやすく、1080p配信では設定次第で対応できる水準です。

1080p・60fpsで高画質な配信を安定させたい場合は、上り実測15Mbps以上を目安にすると、ゲームの通信やボイスチャットの分を確保しやすくなります。

反対に、上り速度が5Mbps前後しかない場合は、720p・30fpsなどビットレートを抑えた設定から始めるとよいでしょう。1080pに設定しても、速度不足によって映像が止まったり、画質が自動的に下がったりすることがあります。

上り速度と配信ビットレートは同じではない

回線の上り速度は、回線がデータを送信できる速さです。一方、配信ビットレートは、配信ソフトが映像と音声を送るデータ量を設定したものです。

たとえば、上り速度が10Mbpsでも、配信ビットレートを8Mbpsにすると、残りは約2Mbpsしかありません。ゲーム本体の通信、音声通話、ほかの端末の利用分まで考えると、余裕が小さくなります。

安定性を重視するなら、次のように考えます。

  • 配信ビットレートだけで上り速度を使い切らない
  • ゲームやボイスチャットの通信分を残す
  • 家族や同居人が使う通信分も考える
  • 速度測定の最高値ではなく、低いときの速度を基準にする

必要な上り速度は、次のように考えると分かりやすくなります。

必要な上り速度 = 配信ビットレート + ゲーム・通話などの通信分 + 予備の余裕

上り速度以外に確認したい回線の条件

ゲーム配信では、上り速度が十分でも通信が不安定だと配信トラブルが起こります。次の条件もあわせて確認してください。

速度が安定しているか

通信速度測定で一度だけ速い結果が出ても、時間帯によって大きく下がることがあります。配信する時間帯に近い条件で何度か測定し、上り速度に大きなばらつきがないかを確認します。

遅延が大きくないか

遅延は、データが相手に届くまでの時間です。遅延が大きいと、オンラインゲームの操作反映や、配信中のコメントとのやり取りに影響することがあります。

配信において重要なのは、上り速度の数値だけでなく、ゲームサーバーまでの遅延が急に大きくならないことです。

パケットロスが発生していないか

パケットロスは、送ったデータの一部が途中で失われる状態です。パケットロスがあると、配信映像が止まる、音声が途切れる、ゲームの操作が不安定になるといった問題につながります。

速度測定の数値が十分でも、配信中に映像や音声が頻繁に途切れる場合は、速度不足だけでなく、Wi-Fiの電波状態や回線の混雑、通信機器の問題も確認が必要です。

配信前に上り速度を確認する方法

契約上の最大速度ではなく、実際に配信する機器で測定した上り速度を確認します。

  1. ゲーム機または配信に使うパソコンを、普段と同じ接続方法でインターネットにつなぎます。
  2. 配信する時間帯に近い時間に、通信速度測定を複数回行います。
  3. 上り速度が毎回どの程度出るか、低い結果も含めて記録します。
  4. 予定している配信ビットレートと比べ、ゲームや音声通話の分が残るか確認します。
  5. 短時間のテスト配信を行い、映像の停止、音声の途切れ、配信ソフトの警告がないか確認します。

測定時は、動画視聴や大容量ファイルのダウンロードを同時に行わないでください。家庭内のほかの端末が通信していると、配信に使える上り速度が少なくなることがあります。

上り速度が足りないときの対処法

上り速度が不足している場合は、まず配信ビットレートや画質を下げます。それでも不安定なら、接続方法や回線の混雑を確認します。

  • 1080pから720pへ下げる
  • 60fpsから30fpsへ下げる
  • 配信ビットレートを下げる
  • 可能ならWi-FiではなくLANケーブルで接続する
  • 配信中に大容量のアップロードやクラウド同期を行わない
  • 同じ回線を使うほかの端末の通信を一時的に減らす
  • 時間帯によって速度が落ちる場合は、混雑の少ない時間にも測定する

LANケーブルに変えても速度や安定性が改善しない場合は、宅内機器だけでなく、契約回線やプロバイダー側の混雑が関係している可能性があります。ただし、測定結果だけで原因を一つに断定することはできません。

ゲーム配信の上り速度は画質と余裕で決める

ゲーム配信の上り速度は、720pなら実測5~10Mbps、1080pなら10~15Mbps以上を目安にすると判断しやすくなります。特に1080p・60fpsで配信する場合は、配信ビットレートだけでなく、ゲームや通話に使う分の余裕も必要です。

最初に行うことは、配信する機器を使って、実際の配信時間帯に上り速度を複数回測定することです。その結果が必要な速度を下回る、または大きく変動する場合は、画質を下げるか、接続方法や回線の安定性を見直します。