10G光回線でゲームをする際のMTU設定はどうすればいい?

10G光回線でゲームをする際のMTU設定はどうすればいい?

10G光回線でも、ゲームのMTUはまず「自動」または「1500」に設定するのが基本です。通信方式によって1492などが適する場合はありますが、回線が10GbpsだからといってMTUを大きくすると、通信速度や ping が必ず改善するわけではありません。

接続が不安定なときだけ、回線事業者やルーターの設定に合う値を確認して調整します。特に、ゲーム機側だけを変更するより、まずルーターのWAN側設定を確認することが重要です。

10G光回線のゲームに適したMTU設定

通常は、次の順番で設定を考えます。

接続方式・状況 最初に試す設定 注意点
IPoE、IPv6 IPoEなど 自動、または1500 ルーターが自動設定する場合は変更しない
PPPoE 1492が使われることがある 契約事業者や機器の指定を優先する
接続方式が分からない 自動 設定画面や契約事業者の案内を確認する
通信が不安定で調整する場合 回線に合う値を測定・確認する 数値を下げれば必ず改善するとは限らない

「自動」が選べる場合は、まず自動設定にしてください。ルーターが接続方式に応じて適切な値を選ぶ機種では、手動で1500や1492に固定すると、かえって通信できなくなることがあります。

10G光だからMTUを9000にする必要はある?

一般的なインターネット経由のゲームでは、MTUを9000などのジャンボフレームに変更する必要はありません。MTUは1回の通信で送れるパケットの大きさであり、回線速度を表す数値ではないためです。

ジャンボフレームを使うには、パソコン、LANケーブル、スイッチングハブ、ルーター、接続先の機器など、通信経路上の機器が同じ設定に対応している必要があります。インターネット上のゲームサーバーまで一貫して対応しているとは限らないため、家庭内の一部だけを9000にすると、通信エラーや接続不能の原因になることがあります。

10G光回線でゲームの応答を改善したい場合は、MTUを大きくするよりも、Wi-Fiではなく有線LANを使うこと、混雑時の回線品質を確認すること、ルーターやLAN機器が10Gbps通信に対応していることを確認するほうが重要です。

MTUが1500や1492になる理由

一般的なEthernetでは、IPパケットのMTUとして1500が使われます。一方、PPPoEでは通信に追加の情報が付くため、利用環境によっては1492が標準になることがあります。

ただし、実際に設定すべき値は、回線の接続方式、IPv4・IPv6の経路、ルーターの仕様によって異なります。PPPoEだから必ず1492、IPv6だから必ず1500と決めつけず、契約事業者やルーターの説明書に指定があれば、その値を優先してください。

ルーターとゲーム機、どちらのMTUを変更するべきか

最初に確認するのは、ルーターのWAN側にあるMTU設定です。WAN側は、ルーターからインターネットへ接続する側を指します。LAN側やゲーム機側だけを変更しても、回線側のMTUと合わなければ問題が解決しないことがあります。

  1. ルーターの管理画面を開きます。
  2. 「インターネット接続」「WAN」「IPv4」「IPv6」などの設定項目を確認します。
  3. MTUが自動になっている場合は、まずそのまま使用します。
  4. 手動設定が必要な場合は、契約事業者が指定する値を入力します。
  5. ルーターを再起動し、ゲームへの接続、ボイスチャット、ダウンロードを確認します。

PlayStationやXboxなどのゲーム機でMTUを手動入力できる場合も、まずは自動設定を使うのが安全です。ゲーム機側のMTUだけを変更する方法は、特定の接続障害を切り分ける場合に限って検討してください。

ゲームの通信が不安定なときのMTU確認手順

MTUの調整は、ゲームの通信不良がパケットサイズに関係しているかを確認してから行います。単に「速度が遅い」「pingが高い」という理由だけでMTUを変更しても、改善しないことがあります。

  1. 現在の設定を記録する。変更前のMTU、自動設定の有無、接続方式をメモします。
  2. ルーターのエラーを確認する。WAN切断、IPv6切断、PPPoE認証エラーなどがないか確認します。
  3. ゲーム以外の通信も試す。ウェブ閲覧、ゲーム機のオンラインサービス、ボイスチャットなどで同じ症状が出るか確認します。
  4. 必要なら回線の指定値を確認する。契約事業者の接続方式と、使用中のルーターの設定項目を照合します。
  5. 変更後に複数の通信を確認する。ゲームへのログインだけでなく、対戦、ボイスチャット、更新データのダウンロードも試します。

パソコンがある場合は、経路上で大きなパケットが通るかを調べる方法もあります。たとえばWindowsのIPv4環境では、コマンドプロンプトで次のように実行します。

ping -f -l 1472 8.8.8.8

1472バイトのデータにIPv4のヘッダー28バイトを加えると、MTU1500相当になります。通らない場合は、1472から少しずつ数値を下げて確認できますが、相手側がpingに応答しない、途中の機器が応答を制限しているなど、MTU以外の理由で失敗することもあります。この結果だけで適切なMTUを断定しないでください。

MTUを変更してもゲームのpingが改善しない理由

MTUはパケットの大きさに関する設定で、ゲームのpingを直接下げる設定ではありません。pingは、通信経路の距離、回線の混雑、ルーターの処理、Wi-Fiの電波状況、ゲームサーバーまでの経路などの影響を受けます。

MTUが経路に合っていない場合は、パケットの分割や再送が起きて通信が不安定になることがあります。しかし、問題なく通信できている環境でMTUを変更しても、遅延が大きく改善するとは限りません。

ゲームのラグを確認する場合は、MTUだけでなく次の点も確認してください。

  • ゲーム機やパソコンを有線LANで接続しているか
  • Wi-Fiの2.4GHz帯で電波干渉が起きていないか
  • 家族の動画視聴や大容量ダウンロードが同時に行われていないか
  • ルーターのファームウェアが古くないか
  • ゲーム機やパソコンで通信制限、VPN、特殊なDNS設定を使っていないか
  • ゲームサーバー側や接続先の地域に問題がないか

MTU設定で困ったときの判断

10G光回線でゲームをする場合は、「自動」またはルーターが示す標準値を使い、問題があるときだけ接続方式に合わせて調整するのが基本です。

  • 通信に問題がないなら、MTUを変更しない
  • IPoEなどで自動設定されているなら、その設定を優先する
  • PPPoEでは1492が使われる場合があるが、契約事業者の指定を優先する
  • ゲーム機だけでなく、まずルーターのWAN側設定を確認する
  • 9000などのジャンボフレームは、一般的なオンラインゲーム用に設定しない
  • 変更したら、ゲームへの接続だけでなくボイスチャットや更新通信も確認する

まずはルーターとゲーム機のMTUを自動に戻し、接続方式と契約事業者の指定値を確認してください。MTUが原因と確認できないまま数値を変更するより、通信方式、有線接続、Wi-Fi環境、回線の混雑を順番に切り分けるほうが適切です。