メッシュWiFiはゲームに向かないとは限りません。ただし、子機(サテライト)との通信を無線で中継する構成では、遅延や通信の揺れが増えやすく、対戦ゲームでは不利になることがあります。
安定性を優先するなら、ゲーム機やパソコンをルーターまたはメッシュ子機へLANケーブルで接続する方法が適しています。無線接続しかできない場合は、メッシュの構成や子機の設置場所を確認して判断しましょう。
メッシュWiFiがゲームに向かないと言われる理由
ゲームでは通信速度の大きさだけでなく、遅延、通信の揺れ、パケットロスの少なさが重要です。メッシュWiFiでは、ゲーム機からインターネットまでの間に無線中継が入るため、環境によってはこれらが悪化します。
子機が無線中継すると遅延が増えやすい
ゲーム機がメッシュ子機へWiFiで接続し、子機も親機へWiFiで接続する場合、通信はおおむね次の経路を通ります。
- ゲーム機からメッシュ子機へ無線通信
- メッシュ子機から親機へ無線通信
- 親機からインターネットへ通信
このように無線通信を複数回経由すると、通信処理の時間が増えたり、電波干渉の影響を受けやすくなったりします。特に、オンライン対戦で操作への反応が重要なゲームでは、平均的な通信速度が十分でも、瞬間的な遅延やラグが問題になることがあります。
電波が弱い場所に子機を置くと効果が下がる
メッシュ子機を電波の届きにくい部屋へ置くだけでは、通信環境が必ず改善するわけではありません。子機自身が親機と弱い電波でつながっていると、子機に接続したゲーム機も安定した通信を行えない可能性があります。
子機は、電波を改善したい部屋の中ではなく、親機とその部屋の中間付近など、親機と十分に通信できる場所へ設置する必要があります。ただし、住宅の構造、壁の材質、階数、家電の影響によって適切な場所は変わります。
家の中の通信が混雑するとラグが起きることがある
家族が動画視聴や大容量ファイルのダウンロードをしていると、ゲームの通信が一時的に遅くなることがあります。メッシュWiFiに限った問題ではありませんが、無線中継の区間が混雑していると影響が出やすくなります。
ゲームの通信量は、動画視聴ほど大きくない場合でも、通信が途切れず一定の応答を保つことが重要です。そのため、通信速度の数値だけでゲームへの向き不向きを判断することはできません。
メッシュWiFiでもゲームに向いている構成
メッシュWiFiでも、次のような構成ならゲーム用として利用しやすくなります。
- ゲーム機やパソコンをLANケーブルで接続する
- メッシュ子機同士をLANケーブルで接続する
- 子機を親機の電波が十分届く場所に置く
- ゲーム機を、混雑しにくい周波数帯へ接続する
- ゲーム中に大容量通信をする機器を減らす
ゲーム機をLANケーブルで子機に接続する
ゲーム機をメッシュ子機へLANケーブルで接続すれば、ゲーム機から子機までの無線区間をなくせます。子機から親機までの通信が無線の場合でも、ゲーム機を直接WiFi接続するより安定することがあります。
ただし、子機から親機までの無線通信が弱い場合は、LAN接続だけで問題が解決するとは限りません。子機と親機の間の電波状態も確認が必要です。
子機同士をLANケーブルで接続する
親機とメッシュ子機をLANケーブルで接続する「有線バックホール」に対応している場合、子機から親機までの通信を有線化できます。ゲーム機も子機へLANケーブルで接続すれば、ゲーム機からインターネットまでの主要な区間を有線にできます。
この構成は、無線バックホールで起きやすい電波干渉や中継による遅延を抑えやすい方法です。ただし、メッシュ機器が有線バックホールに対応しているか、接続方法が機種の説明書どおりになっているかを確認してください。
ゲーム用ならメッシュWiFiより通常のルーターがよい場合
ゲーム機を置く部屋までLANケーブルを引けるなら、メッシュ機能を使わず、ルーターへ有線接続する方法がシンプルです。家全体を広く使う必要がなく、ゲームをする場所がルーターの近くにある場合も、通常のルーターで足りる可能性があります。
一方、家が広い、階をまたぐ、ルーターからゲーム機まで距離があるといった場合は、メッシュWiFiのほうが電波を広げやすいことがあります。したがって、メッシュWiFiがゲームに向かないかどうかは、次のように考えると判断しやすくなります。
| 利用環境 | 向いている構成 |
|---|---|
| ルーターの近くでゲームをする | ルーターとゲーム機をLANケーブルで接続 |
| ゲームをする部屋がルーターから遠い | メッシュ子機を設置し、可能ならゲーム機を子機へLAN接続 |
| 親機と子機の間にLAN配線がある | 有線バックホールを使うメッシュ構成 |
| 家全体で無線機器を多く使う | 電波状況と混雑を確認し、必要に応じて有線接続を併用 |
| 対戦ゲームで遅延をできるだけ抑えたい | ゲーム機やパソコンを可能な範囲で有線接続 |
無線でゲームをするなら確認したいポイント
LANケーブルを使えない場合は、メッシュWiFiに接続した状態で実際のゲーム中の遅延や切断を確認します。通信速度の測定結果が高くても、ゲーム中に遅延が大きくなる場合があるためです。
ゲーム機がどの機器に接続しているか
ゲーム機が親機と子機のどちらに接続しているかを確認します。ゲームをする部屋に子機を置いていても、ゲーム機が遠い親機へ接続していると、期待した改善が得られないことがあります。
メッシュ機器によっては接続先を自動で選びますが、自動制御が常にゲームに最適とは限りません。接続先を固定できるか、ゲーム機の設定画面で接続中のアクセスポイントを確認できるかを、機器の説明書で確認してください。
2.4GHz帯と5GHz帯の違い
一般に、5GHz帯は2.4GHz帯より高速な通信をしやすい一方、壁や床を挟むと電波が弱くなりやすい傾向があります。2.4GHz帯は遠くまで届きやすい一方、周囲のWiFiや家電などの影響を受けることがあります。
近距離で電波状態が良いなら5GHz帯が候補になりますが、距離や壁の多さによっては2.4GHz帯のほうが安定する場合もあります。周波数帯の名前だけで決めず、ゲームをする場所で遅延と切断の状態を確認してください。
他の機器が通信している時間帯
ゲーム中に動画の高画質再生、クラウドへのバックアップ、ゲームソフトのダウンロードなどが重なると、通信が不安定になることがあります。可能であれば、ゲーム中は大容量通信を一時停止するか、ルーターの通信制御機能を利用します。
通信制御機能の名称や効果は機種によって異なります。設定を変更しても改善しない場合は、ゲーム機の有線接続や、親機・子機間の有線化を優先して検討します。
メッシュWiFiがゲームに向かないケース
次の条件が重なる場合は、メッシュWiFiの無線接続がゲームに向かない可能性があります。
- 親機と子機の距離が遠い
- 親機と子機の間に厚い壁や床が多い
- 子機が電波の届きにくい場所にある
- ゲーム機と子機の間にも壁がある
- 周囲のWiFiや家電による電波干渉が大きい
- 家の中で同時に大容量通信をする機器が多い
- 対戦ゲームで一瞬の遅延や切断も避けたい
この場合は、子機を移動する、ゲーム機を子機へLAN接続する、親機と子機をLANケーブルで接続する、といった順番で改善を試します。それでも安定しない場合は、ゲームをする場所までLAN配線を引く方法が最も分かりやすい対策です。
結論:メッシュWiFiはゲームに使えるが、無線中継の状態が重要
メッシュWiFiはゲームに向かないと一律にはいえません。家全体の電波を広げる目的には有効ですが、親機と子機の間を無線で中継し、さらにゲーム機も無線接続する構成では、遅延や通信の揺れが増えることがあります。
ゲームを安定させたいなら、まずゲーム機をLANケーブルで接続することを優先してください。無線で使う場合は、子機を電波の強い場所へ置き、ゲーム中の遅延・切断・接続先を実際に確認して、自分の環境で判断しましょう。







